アヤ、完璧過ぎる第一印象は諸刃の剣だってよ。
 『他人を見た目で判断してはならない』という教訓が言い伝えられてはいるが
 それは飽くまでお互いの意思疎通を図れるまで進展した間柄においての事であり、
 初めて見えた他人の第一印象はやはり見た目で判断せざるを得ないのが現実である。

 例えば、愚直なまでに模範的な服装に生真面目な立ち居振る舞いの人間と
 自己主張著しい反社会的な服装に砕けた言動の人間と同時に知り合うならば、
 恐らく十中八九の者が前者に対してより友好的な印象を抱くことだろう。
 もし前者が倫理を逸脱した悪漢で後者が博愛精神に溢れた好漢だとしても、
 それを認識するに至るのは飽くまでファーストコンタクトを終えた、その先である。

 そして残念ながら、第一の印象は実に強く深く心に残り、覆すのは決して容易ではない。

 

 長らく慣れ親しんだ環境を離れ、只ならぬ緊張感の中で新世界に臨む春。

 各々が地元の中学校における6年間の義務教育を修了し
 晴れて《聖日女学園高等部》へと進学してきた生徒たちの前で
 学園独自の聖歌を披露したのは、学園きっての美少女・月守アヤだった。

 響き渡る美声に、目を奪われる美貌――
 天から二物も三物も与えられた“非の打ち所がない美少女”に対して
 十中八九のクラスメイトたちが第一印象をこう感じたと云う……。

 

 (((私、この子と結婚するんだ)))と――。

リサ「よく、将来の結婚相手と初めて会った瞬間にそう感じるって言うでしょ。
 だから私とアヤもきっとソレ……いわゆるビビビ婚ってやつよね

 

イツキ「その本家ビビビ婚は3年すら続かなかったんですけどねー」

 特に強烈な第一印象だが、それが絶対であると言い難いのも、また現実である。

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テーマ:二次創作:小説 - ジャンル:小説・文学

【 2017/04/07 19:36 】

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