〈戯〉 笑って許して。だが断る。
 草木も眠る丑三つ時――

 心許ない1本の懐中電灯をお供として《隴月館》を
 独り探索する海咲の前に、突如として現れた1体の怨霊。
 それはつい先程まで行動を共にしていた円香であった。

海咲「円香……!? あんた、変な冗談はやめなさいよね!」

 

 確かに背格好は10年間を共に過ごし見間違うはずのない友人の円香だが、
 懐中電灯で照らされた顔は酷く歪んで判別できず、呼び掛けにも応じない。

 『たすけて……おいていかないで……』

 

海咲「いい加減にしないと本気で怒るわよ、家に帰ったらメイド服だけじゃなく
 犬の首輪を着けた上に本当は怖いシンデレラも真っ青な奴隷待遇
 バラエティでお馴染みの低周波治療器をお仕置き用として全身に着けてやるわよ!!」

 いつもの円香が聞けばすぐさま血相を変えて絶対服従を宣誓するところが、
 それでも臆することなく……後ずさる海咲に対して、どんどん迫って来る。

 たすけて……おいていかないで……
 たすけて……おいていかないで……
 たすけて……おいてい
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テーマ:二次創作:小説 - ジャンル:小説・文学

【 2015/08/01 16:00 】

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