〈視〉 人の顔を覚えられない人。
『いつきおにいちゃんにスズをもらった。
 めのよわいちとせが、あぶないところにちかづいても、すぐにわかるように。
 いつきおにいちゃんは、スズのおとをきいて、いつでもきてくれるって。
 それに、ちとせがかくれてないていても、いつきおにいちゃんにはわかるようにって』

 ――紅い表紙、立花千歳の日記より。

 

「この話が本当なら、樹月くんも妹さんと同じように目が悪くて、
 そのせいで私が何度八重じゃないって言っても理解してくれないのかも……」

 幼くして目の悪い千歳のソレが何らかの遺伝的な病気であると考えた澪は、
 それならば血縁者である立花樹月もまた視力が低く、それが原因で
 澪と八重の区別が付いていないのではないかと推察するに至った。

 一方、千歳の日記によると小さな鈴の音も聞き分けられるほどに耳は良いらしく、
 澪は視覚的にではなく、聴覚的に人違いを主張する作戦に打って出る決意を固める。

 かくして、澪の《人違い打開作戦》は始まるのだが……
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テーマ:二次創作:小説 - ジャンル:小説・文学

【 2015/07/03 10:14 】

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