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〈返〉 蒸し返されるトラウマ。
 ミチは憂鬱だった。

 その元凶は目前に迫ったホワイトデー……。
 本来ならば“女性が意中の男性にチョコレートを贈る”バレンタインデーの
 そのお返しとして“男性が女性に菓子等を贈る”のがこの日なのだが、
 平素から異性と接する機会がほとんどない全寮制女子校である聖日女学園では
 一部の熱烈な同性愛者を除き、両日共に友達間の菓子交換の日となっている。

 そして丁度1ヵ月前、ミチは今まで見たことのないような
 山積みのチョコレートを受け取ったのであったが……

「ミっちゃんは、ホワイトデーにお返しをするんでしょう」

 

 ひとり机に突っ伏して頭を抱えていたミチが顔を上げると、そこには血色の悪いアヤ
 ――ではなく、マヤがいつものボンヤリとした表情で気配もなく佇んでいた。

「マヤ……お願いだから、いきなり現れたり聲を掛けたりするの、辞めてくれない?
 正体はもう知ってるからそれほど怖くないけど、やっぱり幽霊だしさ……。
 それに、現在進行形で【女子呪】特集をやってるのに、こんなネタバレ良いの?

「幽霊だからこそ、こんな出方が雰囲気あって良いんでしょう。
 それとネタバレに関してはアレはアレ、コレはコレということにしましょう。
 ――それで、ミっちゃんはホワイトデーのお返しはどうするつもりなの」

 再び、目前に迫ったホワイトデーの話題を切り出され、目に見えて顔を顰めるミチ。
 昨年まではただの“友達同士のお菓子の交換会”として参加していたミチだったが
 今年は今までとは事情が違う。違い過ぎる。と言うのも……
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テーマ:二次創作:小説 - ジャンル:小説・文学

【 2015/03/13 23:48 】

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