アメアメフレフレもっと降れ。だなんて言いたくない。
「今日も雨ですね」

 6月になり、梅雨が来る。
 朝目覚めてカーテンを開け放ってもそこに清々しい朝陽は無く、
 薄暗く淀んだ曇天から、いつ止むとも知れない雨が静かに降り頻る様を見ていると
 気分もまた清々しく晴れ渡ることなく、いつの間にか溜め息と共に先の呟きが漏れ出てしまう。

 雨が降れば洗濯物も消化し切れず、
 日々の買い物や仕事での外出も億劫になる。
 主婦にとっては実に忌々しい季節だと思う。



 相変わらず雨の降り止まないある朝、
 いつもより少し遅めに起きてリビングへ降りると、
 ひとり静かに窓の外の雨模様を眺める怜の姿があった。

 ぼんやりとして、暗く浮かない表情。
 ――今は亡き婚約者のことを、思い出しているのだろうか。

 彼女の婚約者であった麻生優雨は『優しい雨のような人』と印象を語られる。
 深紅にとってもそれは理解できた。理屈ではなく感覚で。
 しかし、そんな彼を失ってしまったのは、今日のような雨が深々と降り続く肌寒い夜のことだ。
 怜が運転していた車が事故に遭い、助手席に座っていた彼が亡くなった。

 それから、今日のような雨が降ると
 怜はその日のことを思い出しては悔い、自責の念に押し潰されそうになってしまう。

「怜さん。優雨さんのことを……思い出しているんですか」

 恐る恐る声を掛けると、怜の弱々しい笑顔が振り返る。
 『あなたの所為じゃない』『自分を責めないで』――と言いたいが、
 それを口にしたところで、怜の気持ちは少しも和らぐことはないだろう。

 少しでも深紅を心配させまいと気丈に微笑む怜の姿がまた痛々しい。
 怜は小さな声で『大丈夫』とだけ言って、その視線を窓の外へ戻した。

【訛り実況】 零 ~刺青の聲~ Vol:02 1

「梅雨が明ければ。夏といえばビアガーデン
 今からそれがもう待ち切れなくて、ウズウズしているところなの」

 あ、そう。



みなさんこんにちは、6月といえば梅雨ですね。

どうやら、私月華の地元鹿児島はすでに梅雨入りしているらしく
ここ数日間はスッキリしない天気で気分もモヤモヤしております。

雨が嫌いな私月華。
けれど夏の暑さも嫌いな私月華。

世界のどこかに、1年中春の陽気な楽園って無いものでしょうか。



今から順次、日本全国梅雨入りです。
梅雨対策など必要な方は早めのご準備を。
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テーマ:自作小説(二次創作) - ジャンル:小説・文学

【 2012/06/02 15:50 】

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