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ラブロマンスは突然に。
 祭りやイベントなどといった特別な一日を前にして
 気分が高揚して止まないのは人間誰しもそうである。

 特に、学生時代の一大イベントとも言える修学旅行に際しては
 その他の学校行事に比べて、より一層の高揚感が否めない。

 日常を共に過ごす級友たちとの、保護者の監視無き、宿泊旅行。

 例えその根底に課外学習という大前提が潜んでいようとも、
 そんなものなどいつしか頭の片隅からも押し出されてしまうほどに、
 若き少年少女たちの気分は限りなく昂り行くのである。

 修学旅行を目前にすると学校内のカップルが急増する――
 このような都市伝説の如き話が囁かれるのもまた、昂る気持ちの所為なのだろう。



「ああ。そういえば俺が高校の時もそうだったな。
 俺なんか、修学旅行直前に一度に3人からラブレター貰っちゃって……」
「天倉さん、モテモテじゃない」

 久し振りに訪れた黒澤邸で、ふと学生時代の懐かしい話に笑顔が零れる天倉螢。
 昼間だというのに、まるでアルコールでも含んでいるかのようにテンションの高い黒澤怜が
 そんな彼を褒めちぎり更なる上機嫌の高みへと持ち上げて行く。

 叔父に連れられて久し振りに黒澤邸を訪れた繭と澪の2人が、
 そんな高揚感溢れる2人の様を傍らからぼんやりと眺めていた。

 内心、澪は悩み続けていた。
 天倉螢が男子高出身だという事実を話すべきか否

「叔父さんってば男子高出身だよね」



 妹の内心を知ってか知らずか(たぶん知った上で)、場を凍り付かせる繭。

 皆の視線が集中する中、渦中の天倉螢その人だけが、何事もなく笑い声をあげていた。



修学旅行前になると駆け込み婚ならぬ駆け込みカップルが増えるという話はよく聞きます。

そして悲しいかな、修学旅行が終わると共に別れるカップルもあると聞きます。



みなさん、エンドルフィン(脳内麻薬)の出し過ぎには注意しましょう。
 
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テーマ:自作小説(二次創作) - ジャンル:小説・文学

【 2011/11/11 13:49 】

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