『想人』と書くそうですよ(嘘)。
 貴方を初めてお見掛けしたのは中庭の、桜の木の下でした。

 毎年のように美しい花を咲かせてくれる桜。
 しかしその年だけ、
 いつもよりも更に美しく観えたのは、貴方のせいでしょうか。

 いつしか顔を合わせるようになって
 いつしか言葉を交わすようになって
 いつしか貴方のことしか考えられなくなって

 しかし貴方は『いなくなって』しまいました。
 皆は貴方が『外の世界へお帰りになった』と話して下さいましたが
 貴方は『いなくなって』しまったのだと、私には分かりました。

 きっと私のせい。

 それでも貴方に会いたい。
 もう一度貴方に会いたい。
 貴方に謝って、
 貴方にこの想いをお伝えしたい――


 名も知らぬ想い人のことを語り終えたところで、霧絵はほうと息をついた。
 彼女の切なく悲しくも美しい恋心……
 それは話に聞き入っていた真冬の胸に深く深く突き刺さった。

「君は今も、その人のことを想い続けているんだね」

 霧絵は屈託のない美しい笑顔で答えた。

「いつか必ずまたお会いできると信じております。――おもんちゅ様、と」
「…………おもんちゅ…………」

 ――何故だろう、
 熱くなっていたはずの目頭が、一瞬で冷え切ってしまったのは。



みなさんこんにちは。
新しいお仕事が想像以上に苛酷(ある意味)でブログ更新の時間が取れない月華です。
時間的な問題は頑張れば解消できるのですが
いやはや気分の問題ばかりはどうし様もありません。

さて大変ご無沙汰しておりましたが、
みなさんは毎晩毎晩、寂しさのあまり枕を濡らしておられたのではないでしょうか。

――え。『そんなことは全然無い』?何を仰いますツンデレさん。
人間正直に生きるのが吉ですもし寂しさに泣き喚きたいのでしたら私めの特に厚くもない胸板で心行くまでたーんと泣いても良いので――あブラウザ閉じちゃ駄目ですよ

冗談は程々にしまして、私月華も今日からGW突入
世間一般の半分にも満たない連休ですが満喫してやりたいと思います。
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テーマ:自作小説(二次創作) - ジャンル:小説・文学

【 2010/05/01 16:33 】

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