繭の期待は裏切られました。
 去る6月12日――世界中が注目する某2か国首脳による会談が行われた。

 

 “非核化”を掲げるA国と“体制保証”を要求するN国、両首脳による直接協議は
 有識者たち曰く『具体性なし』『すべて持ち越し』という酷評を受ける結果となったが
 長年敵対関係を続け、事ある毎にお互いを威嚇し合ってきた両国首脳の歩み寄りは
 例え政治的パフォーマンス色は否めずとも、一応の“成功”とも言えるかも知れない。


 しかし時を同じくして、肩をガックリと落とす少女がいた。……天倉繭だ。

 

「お姉ちゃん……なにも、そんなに落ち込まなくても……」

 普段から政治経済になど一切の関心を示さず、テレビを観るとすれば
 ドラマやバラエティ番組程度しか見向きもしない繭のまさかの落胆ぶりに
 澪は心配しつつも、『なんだかんだ言って政治問題が気になるんだ』と
 来年には共に選挙権を獲得できる姉の成長ぶりに、嬉しくもあった。

「澪……これが、落ち込まずにいられる訳ないじゃない。
 ずっと期待して、ずっと待ち続けた結果がコレなんだよ……。

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【 2018/06/16 19:41 】

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蓮のノンデリカシーを利用します。
 “女性に年齢を尋ねることは失礼”という風潮は実に根深い。
 それが男性からであれば当然の事、例え女性からであったとしても
 この質問自体を無礼千万だと感じ憤慨する女性は多いと云われる。



夕莉「蓮さんって、密花さんの年齢を知っているんですよね……」

 

「ああ、付き合いは長いからな。俺と同じ23歳だが、どうかしたのか」

夕莉「それってもしかして、密花さんの自己申告じゃないですよね。
 それともちゃんと蓮さん自身の目で、身分証を確認したんですか?」

「え……」

 いつになく切羽詰まった夕莉の面持ちに、返答に窮する蓮。

 そして改めて思い返してみるも、過去に黒澤密花の身分証等を見た記憶など無い。
 そもそも“ただの友人”の身で、完全なる個人情報を垣間見る機会などありはせず、
 “自分と同年齢”という情報も彼女の口から直接聞き出したものなのか――それとも
 長い付き合いの中で自分自身が勝手に解釈しただけのものなのかも、定かではない。

 今まで、特段気に留めたこともない疑問に、蓮は困惑した。そして……

密花「ついこの前、蓮から唐突に年齢を訊かれたの。身分証も見せてくれって」

 

夕莉え。それで、どうしたんですか」

密花無言で平手打ちを喰らわせてやったわ」
夕莉ふ、ふ~ん……」


 ――特に、《年齢詐称》を疑われている女性への質問は、禁忌中の禁忌である。

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【 2018/06/10 01:05 】

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ミチのハートを奪い去ります。
 轟く爆音、巻き上がる砂塵、駆け抜ける機体――。

 

 公道を全開走行で駆け抜ける、最も過酷な自動車競技《ラリー》。
 各メーカーの先端技術の結晶である車輌、モンスターカーを操るドライバー、
 チームを支えるメカニック……まさに“人車一体”の公道の格闘技である。
 世界中のあらゆる道が戦いの舞台となり、その人気はF1に勝るとも劣らない。

 そんな0.1秒に命を賭ける世界で、燃え上がろうとする青春があった。



 

アヤ「私、いつかきっと世界一のレーサーになって戻って来る。だから、待ってて」
ミチ「わかった……」

 森川葵出演作【OVER DRIVE】、大ヒット上映中!!

ミチ「――ってゆー感じの内容を期待して、予めネタまで考えて
 観に行ったプロデューサーがかなりガッカリして帰って来たんだけど」

 

アヤ「まさに見切り発車の自損事故ね。私出てないし

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【 2018/06/03 00:16 】

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怜の衣替えは服より酒です。
 本格的な夏の到来を前に、日本列島を縦断する《梅雨前線》。
 つい先日には九州北部と四国の梅雨入りが正式に発表され、
 2018年は全国的に例年より早い梅雨入りが予想されている。

 そして怜はこの時期、ふと考えることがある……。

 

「――そう言えば、なんで梅雨って呼ぶのかしら……」

深紅「それは、梅の実が熟す時期の雨だから……というのが
 最も一般的で分かり易い説ですね。諸説あるみたいですけど」

 

 他にも、長雨によって発生し易くなる黴(カビ)から
 《黴雨(ばいう)》が生まれ、後にそれが《梅雨》に転じた説や
 毎日のように降る事から『毎』が『梅』に転じた等の説があると言う。

 相も変わらぬ深紅の豊富な知識と情報網に、
 怜は「さすがミクペディア」と感心しっ放しだった。

深紅「でも、怜さんがそんなことを気にするなんて意外ですね……。
 私はてっきり、頭の中は優雨さんとお酒のことでイッパイだと思ってました」

 

「そうね。梅雨だし、そろそろ梅酒の季節かなあって」
深紅「正直あなた病気です。」

 翌朝、怜の枕元には所謂《禁酒外来》のパンフレットが置かれていたという。

******************************

そろそろ梅雨の季節ですね。

もう梅雨入りしちゃった地域の方、
近々梅雨入りする予定の地域の方、
雨対策&体調管理にお気を付け下さいませ。

そしてついでにお酒は程々に。

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【 2018/05/30 15:42 】

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イツキの主演ミュージカルを狙ってみます。
 『女優』と一語で言い表しても、その活躍の場は多岐に渡る。

 テレビドラマに出演するのも女優、映画に写るのも女優、舞台に立つのも女優。
 当然ながら、メディアが変わった所で『女優』に要求されるのは“演技力”なのだが
 ただ純粋に演技力を追及されるコレ等と、些か趣を異にする『女優』も存在する。

 それが“演技力”と共に“歌唱力”をも求められる、ミュージカル女優であろう。
 『天は二物を与えず』という諺が在る世界で、異なる2つの才能を要求される
 ミュージカル女優という者が抱える苦難は、第三者では決して知る由も無い……。



ミチ「イツキ、最近元気がないみたいだけど……どしたの」
リサ「そうよ。私がアヤ愛を語って聞かせてる時も、ずっと上の空じゃない」

 

イツキ「うん……。実はあたし、8月から【赤毛のアン】ってミュージカルに出るんだ。
 2年連続の主演だから気が楽っちゃ楽なんだけど、やっぱり稽古が大変で……」

 新しい画像 (1)
 美山加恋女史主演ミュージカル【赤毛のアン】公式サイトはコチラ!

ミチ「凄いじゃん! あー、でも演技だけじゃなくて歌もあるし、大変だねえ」
リサ「ぶっちゃけ、アヤの歌声にばかり集中してて、イツキの歌って知らないかも。
 ねえねえ、良かったら今ここで、代表曲だけでも歌って見せてくれない?」

イツキ「えー……恥ずかしいけど、チョットだけなら……。――オホン、

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【 2018/05/25 03:00 】

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